【小・算数】甲子園のトーナメントで思考力をつける

こんにちは。家庭教師の青野智美です

100年記念の高校野球全国大会。熱戦の末、都道府県代表49校のトップにたったのは東海大相模高校でした。さて、49校のトーナメントによる大会で、いったい何試合行われたと思いますか?この問題をご存知の方は、すぐに「48試合!」と答えると思いますが、知らない方は、「シード校がいくつあるかにもよるし、トーナメント表によって違うと思います。」と答えるかもしれません。

実は、この問題は、「16(32)チームがサッカーのトーナメントをしました。」などの設定で、小1~3年生くらいのパズル問題集によく掲載されています。わがやでも、小1の頃にこの問題に出合ったことがありました。幼少時から、「答えは教えない」「書いて調べる」ことを大事に子供に接していましたので、こどもはせっせと対戦表を書き始めました。いつも、私が答え合わせしていましたが、解答をちらっと見ると、「1試合するごとに1校負けるが、最後の1校は負けないので、16-1=15試合です。」という解説が書かれていました。「ああ、そうだった!こどもの答えは合っていましたが、こんな面白いことを教えてしまうのはもったいない。」と、こどもにいろいろ思考実験をさせました。「17チームだとどうなるかな?20チームだと?」こどもは喜んでたくさんの対戦表を書き始めました。1時間くらい熱中していたでしょうか? 「何かわかった?」と聞いたところ、「お母さん、面白いよ!いつもチーム数より試合数が1回少ない!」と自分で発見しました。その後、「よくわかったね。どうしてかというとね。」と説明した覚えがあります。このように「自分で考えること」を実践して育てたわが子は、算数、数学の力がぐんぐん伸びました。

今は、思考力を養成するパズルや問題集が本屋にたくさん並んでいます。ご家庭で利用するのはいいのですが、解答を付けたままお子さまに与えない方がいいでしょう。すぐに答えを見たり、また、答えが違ったからと親が答えを教えてしまうのは、とてももったいないことです。思考力をつけてほしいと思って、問題に取り組ませているのに、思考力を育てていないことになります。

「答えは教えてほしくない」と言い、考え抜いた末に答えにたどりつき、「とても楽しかった」と言うお子さんは、ぐんぐん思考力をつけていくことができます